INTERVIEW

世界最大級のテックイベントへの登壇。オンラインでのメリットとは?

2020年12月2日-4日に開催された、世界最大級のテックイベント「Web Summit 2020」今年は初のフルオンライン開催となりました。世界160ヵ国以上から10万人が集まった今回のイベント。日本からの参加はまだ数百名程。中でも登壇者は数えるほど。そんな中、初登壇した17LIVEのグローバルCEO、小野氏にインタビューしました。

Speaker Profile

小野裕史

17LIVE | グローバルCEO
1974 年生まれ、札幌出身。 東京大学大学院理学系研究科生物科学専攻修了。 大学院生時代より、個人でモバイルメディアを複数プロデュースする。 2000年より株式会社シーエー・モバイルの第一号社員として創業を率い、2008年専務取締役を退任し独立。同年インフィニティ・ベンチャーズを設立。 日本と中華圏でベンチャー投資を行いながら、自ら起業家としてサンシャイン牧場のRekoo Japan、ジモティー、グルーポン・ジャパン、Farfetch Japanなどの創業を率いた投資家兼シリアルアントレプレナー。 また、国内最大級のベンチャー経営者カンファレンスである「Infinity Ventures Summit」を12年にわたって主催。 2017年、ライブ配信アプリ「17LIVE」を運営するM17グループ(現:17LIVE inc.)の日本法人である株式会社17 Media Japan(現:17LIVE株式会社)を設立、代表取締役を兼務。2020年9月より専任としてM17 Entertainment Limited(現:17LIVE inc.)のグローバルCEOに就任。
まずは、17LIVEについて改めて教えてください。
17LIVEは、スマホが1台あれば、いつどこでも誰でも生テレビ番組配信をできるプラットフォームです。実際にテレビに出演し、そこで何かしら自分の思い発する、また自分の才能を発信するといったことを個人のレベルで実現するのは難しいです。それが、YouTube などの登場により、インターネット上で自分の思ったことなどを自由に発信できるという革命が起きています。ただ、これまでのオンライン発信は、撮影&編集そしてアップロードするという作業が発生していましたが、17LIVEを使えばボタン一個で編集なしにすぐに自分のことを世界に発信することができます。
ウェブサミットへの初登壇、いかがでしたか?
今回ウェブサミットはオンラインでしたが、新しい体験ができました。例えば、各セッションが始まる前のチャットルームでの会話の盛り上がりなどです。これまで、私も様々な物理的なサミットには参加してきましたが、今回のウェブサミットを通じて、オンラインならではの登壇者や参加者との繋がりができました。会期中は、実際に参加者から直接メッセージいただいたり、中にはアライアンスの提案をいただいたりすることもありました。これまで参加したカンファレンス以上にアクティブな反応があり私自身も驚きました。

オンラインイベントが増えています。海外のイベントにオンラインで登壇するメリットはなんですか?
今回は、事前に録画したものを配信するということもあり英語が得意でない人にとっては心理的なハードルが低く登壇しやすい環境があったと思います。撮影中、何度かやり直しをする中で徐々にレベルアップしていくので一番いいところを使えるというメリットがありました。実際にリアルで登壇するとなると、緊張もしますしで英語も失敗するかもしれません。そういった意味で、今後さらにイベントのオンライン化の流れが加速するのであれば、日本人にとっては登壇しやすい環境が増えてくると思います。

ウェブサミットでもお話されていましたが、アジアと欧米のストリーミング文化の違いはどんなところにありますか?
「ライブ配信」と言うと非常に広義ですが、今アジアでは、個人が日々の生活の一部、例えば料理をしている、食事をしている、ゲームをしている等の日常をコンテンツとしてカジュアルに世界中に発信しているということが多く見られます。これは、海外においてはあまりなく、どちらかというとTwitchのような業界に特化したものが主流です。そういう意味では、アジアでは個人のライブストリーミングという観点では先行していると思います。また、アジアでは個人のストリーミングが収益をうんでいるという点です。これは、欧米では見られない現象です。誰かを楽しませるのみならず、生活の糧になっているというところがアジアと欧米の差だと思っています。
今後の展望について教えてください。
当社は、現在アジアを中心に展開しており、特に日本ではさらにライブ配信の認知を広げていけると考えております。アジア以外においては、アメリカ、インドに注力していきたいと考えています。インドは、今後日本を抜き3位の経済大国になると言われているのみならず、ボリウッドなどのエンターテイメントカルチャーが盛んな点も成長が見込める市場であると思います。スマホさえあれば、コンテンツ配信のみならず収益になるというこのサービスの強みも活かせるのではと考えています。

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Writer's Comments

今回、日本の民間企業からのトップの登壇は17LIVEの小野社長のみ。オンラインで参加を見送った登壇者が多い中、小野氏はチャレンジ。そういう未知のものにやってみよう!いう姿勢がとても大事だと思いました。私も登壇時リアルタイムで観ていましたが、世界中から次々とコメントが飛び交っていて、私もとても嬉しくなりました。

Interviewer Profile

満木夏子

Pivot Tokyo
Pivot Tokyo 主催。日本からグローバルに挑戦する人を増やすため、GKCorsという英語の幼児教室を運営している。世界最大級のテクノロジーカンファレンス、ウェブサミット日本事務局のレプレゼンタティブも務める。

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