INTERVIEW

社外パートナーとの共創から生まれる航空会社の新規事業と、目指す先とは

航空業界の仕事として思い浮かべるものにはどういったものがあるでしょうか?
知っているようで、実はあまり知られていない航空業界の本当の仕事。そして蓄積されたナレッヂを活かしてどのように新しい業務領域を開拓していくのか。社内ベンチャープロジェクトの中でその活躍のフィールドを広げる丸島さんにお話を伺いました。

スピーカープロフィール

丸島 拓郎

日本航空株式会社
1994年生まれ。2017年日本航空入社。
入社後2年間は札幌での予約発券業務を経験したのち、2019年に旅客業務改革推進部に異動。
同時にWakuwakuをキーコンセプトとして、異業種共創にチャレンジする社内ベンチャープロジェクト「W-PIT」に参画。そこで自身の大学で体育会主将を務めた経験を活かし、Sports Unitをゼロから立上げ「株式会社Criacao」との共創を開始する。2020年5月には、コロナ状況下で苦しむ体育会幹部大学生向けに、「アスリート×パイロット」によるZOOM対談を企画実施。
今後もSports Unitリーダーとしてマネタイズできる仕組み作りを多く確立していき、学生にとって人生の転機となるようなイベントの創出を目指し、「挑戦」をしていく。
“ワクワク”を起点として、情熱であったり意志をもって新しい価値創造を行っていく
JAL社内プロジェクト W-PIT が立ち上がったきっかけや背景を教えてください。
W-PIT というのは、Wakuwaku Platform Innovation Team(ワクワクプラットフォームイノベーションチーム)の略称で、 “ワクワク”をキーコンセプトとして 異業種共創にチャレンジをする、社内ベンチャープロジェクトです。2016年に若手社員の想いから誕生し、私自身は昨年2019年から参加しています。

W-PITの特徴は大きく2つあります。1つ目は、通常多くの仕事が課題から入るのに対して、(W-PITのプロジェクトでは)我々の“ワクワク”を起点として、情熱であったり意志をもって新しい価値創造を行っていく特徴的なスタイルを取っています。

もうひとつ大きな特徴としては、異業種との共創を掲げている点です。メンバーひとりひとりのワクワクの起点のもと、例えばクラフトビール、アウトドア、サウナ、スポーツ、セレブレーションなど、それぞれのテーマにおける共創パートナーとなり得る会社と手を組み、ワンチームになってプロジェクトを推進している、というところがW-PITの背景、そして大きな特徴だと思います。
JAL として全国の学生に夢を届けられるようなことを実現したい
次に実際丸島さんが W-PIT の中で携わっていたプロジェクト、そのプロジェクトへ参加された一般の方から頂いた感想や声があれば教えて下さい。
スポーツの価値を通じた教育、すなわち学びで一人でも多くの学生に人生の大きな転機となるような気付きを与えていきたいと思っています。また、JAL として全国の学生に夢を届けられるようなことを実現したいということが私自身の世界観としてあります。

そこでスポーツの価値を追求していて、かつ体育会の学生とも強力な関係を築いている株式会社CRIACAO(クリアソン)と共創し、両者単独では成し遂げられなかったような新規事業の立案を行っております。

今回その一例として、先月新型コロナウイルスの流行により、大会がなくなってしまったり、部活動の練習が長期間中止になってしまった大学の体育会、その中でも幹部学生に向けたオンライン教育を展開しました。

講師には二名、プロスポーツの第一線で長年活躍されている J リーガーのキャプテン、そして弊社のパイロットを迎え、その二名によるZoom対談を実施いたしました。両者の共通点としては普段から何が起こるかわからないスポーツ、そして天候やフライトの世界の中で、どう準備をするか、また予期せぬことが起こった時には失敗してはいけないという状況で、自分自身の思考の癖をどう把握し、どう対処しているか?といった価値観から、withコロナの世界で、体育会の学生が部活動の中でどう自己実現をしていけるかを考えるきっかけになったら、という想いを中心に企画した内容でした。

実際の参加学生からは、「自分らしさの延長にキャリアがあるんだということを学んだ」「勝ち負け以上に大事なこととして、スポーツを通して自分はどうなりたいのか?それを考えるきっかけになりました」といった感想をいただいた他、良い反応をとても多く頂いたのが嬉しかったです。
それぞれが描いている世界観を持ち合い、新しい商品やサービスを作ることが唯一無二の新しい価値を見出す
普段の業務と比べて、社外パートナーとの共創する面白さや難しさを教えてください。
面白さであり難しさだと感じるところは、企業間において足し算ではなくて“掛け算”でビジネスを展開していくことです。
もちろん社外パートナーとワンチームになって活動していくので、お互いの信頼関係をベースに築いた上で、一緒に成し遂げたい世界観を語り合い、描いてモノづくりをしていくのですが、その時に足し算ではいけないと思っています。例えばCRIACAO(クリアソン)さんが持っている大変魅力的な教育コンテンツをただJAL のチャネルを使って全国展開していく、ということでは共創だとは思っていません。

それぞれが描いている世界観を持ち合い、新しい商品やサービスを作ることが唯一無二の新しい価値を見出す、ということだと思っていますし、そこに挑戦し続けたいです。
自分のいつもの行動を1と捉えた時に、“1.1で行動する”ということが大事
W-PITが目指す先、そしてこのプロジェクトにかける丸島さん自身の想いを教えて下さい。
W-PITという環境で、やはり自分自身が懸命に挑戦を続けていきたいです。その過程で当然うまくいかないことや、苦しい経験もあると思いますが、その経験が自分を強くしていくでしょうし、人の痛みが分かる人間に成長させてくれるものだとも思います。
挑戦の継続こそが、私の入社の動機でもありますし、JALとして次世代育成という観点での社会貢献に繋がるでしょうし、そういった思いを込めて引き続きW-PITで挑戦を続けていきたいです。

ここから先は持論になりますが、JAL は常に新しいモノ、そしてコトに挑戦をしていかなければならないと感じています。
会社として生き残っていくために、私のような若手社員をはじめ、一人でも多くの仲間が自分のいつもの行動を1と捉えた時に、“1.1で行動する”ということが大事になってくるんだろうと考えていますし、そのためにW-PITは姿勢から社内に示し、自分たちが1.1の行動を率先して背中で見せていければいいなと思っています。そして自分自身も社内外に影響を与えられる人間になりたいなと思っています。

インタビュー動画

あとがき

身近なようで、実はあまり知られていない航空業界の内側。私たちの目に見えている業務のみならず、航空業界で培ったノウハウを、どう“掛け算”で面白くするか?ということの想いを聞くことができました。
若手だからこその発想や、枠組みや慣例に捉われ過ぎることなく、挑戦を続けるその姿勢は他業界で働くビジネスマンや若手ビジネスマンにとっても励みになるものですね。

インタビュアープロフィール

わたえり/渡部 瑛理果(Erika Watanabe)

Pivot Tokyo 2020 ゼネラルマネージャー
1992年生まれ、千葉県出身。通称 わたえり。上智大学経済学部を卒業後、2015年に博報堂入社。営業職として外資クライアントを中心に担当したのち、TBWA\HAKUHODOへ出向。コミュニケーション領域のプロジェクトマネジメントに従事。2020年7月より、Pivot Tokyo株式会社に所属。現在は、Pivot Tokyo 2020のメディア運営・コンテンツ制作をはじめ、グローバルコミュニティの日本誘致、企画運営を担う。

MEMBERSHIP

Pivot Tokyoが主催するイベント情報・その他海外カンファレンスのツアー情報はこちらから。

CONTACT

Pivot Tokyoに関するお問い合わせ

お問い合わせフォーム