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「日本から世界へ」日本のインシュアテックを成長させるために

「日本から世界へ」
実現したいと思っているスタートアップはたくさんいるかと思います。
日本をより良く知り新しい視点でものを見つめるためには、異なった視点も必要です。
今回は、Plug and Play Japanでインシュアテックを担当するChangさんにお話を伺いました。日本のインシュアテックのエコシステム構築のための課題、また日本のインシュアテックの可能性とは。

“Pivot Your Business : Don’t Be Afraid of Innovation”
日本のインシュアテックの課題

日本には歴史のある保険企業が多く存在します。テクノロジーの発展によって、レガシー企業も変革を迫られています。これからの変化に対応するにあたり日本が解決すべき課題とは?

「日本の保険業界は安定している業態。世界的にみても規模が大きく、歴史もあり、オペレーションなども非常に優れた企業が多いです。そのため、安定志向の人が入社する傾向が高く、リスクを取りたがらないです。スタートアップとの協業についても石橋をたたいて渡らない。。。というケースもあります。そこは日本の課題ではないかなと思います。インシュアテックのスタートアップをする際、業界的にも専門知識を要するので経験がある人が望ましいですが、なかなか安定している仕事を辞めてスタートアップに転職する人は少ないです。これも国内のインシュアテックの発展の障害となる課題ではないかと思います。」

“Pivot Your Business : Know Your Strength”
自社、自国の強みを活かす

日本には歴史のある企業が多くあります。安定した資金源と人材は、新たな取り組みに余裕をもって投資することができます。日本の強みとは?

「日本国内のインシュアテックの発展は大いに可能性があると思います。ここ数年、企業側の態度も変わってきたと感じます。スタートアップと大企業の協業案件で、面接から契約まで1か月以内で完了した例もあり非常に感動しました。日本の保険企業は歴史があり財務基盤がしっかりしています。そういった余力があるからこそ新しいことにチャレンジする際、優秀な人材を割けたり、潤沢な投資ができるという点も他の国と比較しても可能性があると感じます。最近は中国の勢いが話題になりますが、中国はここ数十年の間にできた企業も多く、デジタル化は進んでいます。日本では、100年以上続く企業もあり改革が進んでいないところもあります。今だにFAXを使っているなど。そういったところを効率良くデジタル化していくといった変革も可能性もあるかなと感じています。スタートアップに関しては、海外と比べていい意味で保守的な人が多く、ピッチデックなども丁寧な企業が多いです。」

“Pivot Your Business : Find The Opportunity”
危機の中にチャンスを見出す

新型コロナウイルスは多くの業界に影響を及ぼしました。全ての業界においてピボットすることが求められる中で、保険業界にはどのような動きがあるのでしょうか。

「業界全体的には、販売の仕方が多く変わると思います。今までは、社員が職場や家まで訪問して営業するスタイルが主流でした。今年は、コロナウイルスの影響もあり、対面営業をストップせざるを得ない状況になりました。そんな中、ネットライフさんの売上が急増したりなどといった状況から、対面しなくても保険のニーズがあることがわかりました。大企業も直近の課題ではなかった営業のスタイルの改革を優先的にしている企業が増えています。スタートアップにとっては今年は厳しい年です。投資家も新規投資に慎重になっています。ビジネスの面でも、ビジネスをピボットしなければならない状況です。コロナ保険をリリースしたり、飲食店や中小企業を支援するようなクラウドファンディングのプラットフォームを作ったりしている。」

プロフィール

スピーカー
Chang Li | Plug and Play, Director
大手生保会社にて資産運用やクロスボーダーM&Aに従事。香港大学MBA取得後、2018年12月にPlug and Play Japanへ入社し、日本のInsurtechエコシステム作りに注力している。P2P保険プラットフォームのスタートアップFrichへの投資を担当。

インタビュアー
満木 夏子 (Pivot Tokyo)
Pivot Tokyo 主催。世界最大級のテクノロジーカンファレンス、ウェブサミット日本事務局の代表を務める。日本からグローバルに挑戦する人を増やすため、GKCorsという英語の幼児教室も運営している。

インタビュアーあとがき

前回インタビューした藤本さんにご紹介いただき実現した今回のインタビュー。中国出身のChangさんが、なぜ日本のインシュアテックの発展に携わっているのか。素朴な疑問にChangさんは、「今の中国は、もの凄いスピードで変化しており、効率が重視されています。私は日本の企業のレガシーな部分が意外と好きなんです。保険会社で仕事を始めた時、会社の先輩が家族のように接してくれました。新入社員研修で行った地方の営業先では、保険の知識がまだ乏しい私に温かく接してくれました。」と日本への愛を語ってくださいました。日本として変わっていかなくてはいけないところはたくさんあると思いますが、こういう日本のいいところに気づかせてくれる視点も大切にしながら成長していけるといいなと思いました。

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